石川県の県議会議事堂にて。

今日から3日間、県議会の特別委員会の視察です。(私の所属している特別委員会は、地方分権・行財政改革・新都心整備について調査を行ないます。)

本日は来年3月に開業が予定されている北陸新幹線開通と、合わせて石川県がその効果を最大限発揮するために策定した計画「STEP21」の概要、それに伴う首都圏での誘客と魅力ある地域づくりについて伺いました。

石川県は、開業前後3年を期間として、集中的に開業PRを行なうために、5年で10億円の予算を投下して様々なPR推進に活用されるとのことです。興味深かった点はその財源確保手法です。
60%分6億円の財源は120億円の規模で創設した「新幹線開業PR推進ファンド」の運用益から捻出し、ファンドは全額県債として引き受けるのですが、そのうち40億円を住民参加型市場公募債として広く県民から調達します。このような取り組みは新幹線開業対策としては全国初の試みだそうです。

しかし逆に言えば、北陸新幹線開業という一大事業でも容易に財源を生みだすことが厳しく、このように工夫を凝らした方策が必要だったのではないかと思い、財政状況の厳しさは埼玉県だけではないなと改めて実感しました。

説明によれば、北陸新幹線が開通すると、輸送能力は往復1800万席になり、時間短縮は東京金沢間で3時間47分→2時間28分となるそうです。また開業の経済効果はプラス121億円との事です。

埼玉県としては、これを機に大宮駅を玄関口として石川県との距離感が近くなります。お互いに新幹線開業効果を最大限活かしながら、両県の地域活性化に繋がればと感じました。

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