【小中学校教職員着任式】

【小中学校教職員着任式】
昨日午後は、新たに市内小中学校に赴任する教職員の着任式が文化会館大ホールで実施され、私から着任される先生方に歓迎の祝辞を述べさせていただきました。
新たに管理職等で着任される方は13名、他市からの転入者は23名、そして新採用は36名、合計で72名です。
式の最後、着任者を代表して美女木小学校の田野校長先生から「着任者誓いの言葉」がありました。
とても印象に残る誓いの言葉でしたので、ぜひ皆さまに共有させていただきたいと思います。
[誓いの言葉]
本日は、戸田市長・菅原文仁様、戸田市教育委員会教育長・戸ヶ﨑勤様をはじめ教育委員の皆様に御臨席を賜り、私ども戸田市立小・中学校に着任した教職員の着任式をこのように開催していただきますことに、着任者一同、心より感謝申し上げます。
ただいま、菅原市長様をはじめ、皆様からいただいたお言葉を、私どもへの温かい期待と戸田市の教育を支える一員としての激励のお言葉として、これからの職務の糧とさせていただきます。ありがとうございました。
さて、昨年末から会話型AIサービスが世界的にも大変注目されております。入力された質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスですが、その回答精度の高さが話題となっております。このことからも、これまで重視されてきたたくさん知識を覚え、問いに対し早く正確に答えを導き出す教育から、身に付けた知識や技能を活用し、思考力や判断力等を働かせ、正解のない問いに他者と協働して取り組んでいく教育へと転換が求められています。
未来を生きる子供たちが身に付けるべき力は、戸ヶ﨑教育長が就任当時から掲げている、AIでは代替できない力とAIを使いこなす力であり、私たち着任者一同はこのような未来社会を見据えた教育の推進に努めてまいります。
現在、戸田市で推進している戸田型PBLという課題解決型の学習は、まさに正解主義や予定調和からの脱却を図り、自ら課題を発見し、実社会と関わりながら仲間とともに最適解や納得解を考えていく学習です。こうした学習を通してAIに負けない力の育成に取り組んでまいります。
また、これまで日本の教育は、できないことをできるようにすることを最優先にしてきました。それ自体を否定するものではありませんが、現在の学校現場には、貧困、虐待、障害、いじめ、不登校などといった様々な事情を持つ子供たちがいます。
できないことをできるようにすることだけでなく、できない背景を探りつつ、一人一人にあるよさを見つけ、徹底して伸ばすことも重要です。
一律にそろえる教育から伸ばす教育へ、そして、「誰一人取り残されない教育」の実現に向けて取り組んでまいります。
これからも、戸田市の子供たちや保護者のために、安心・安全を第一にしながら、令和の日本型学校教育の実現を目指し、誰一人取り残されない教育を推進することに全力を傾注していくことを、ここにお誓い申し上げます。
結びにあたり、皆様の御健勝を祈念申し上げますとともに、これからも私どもへの御指導・御鞭撻を心よりお願い申し上げまして、誓いの言葉といたします。本日は誠にありがとうございました。
着任者代表 戸田市立美女木小学校 校長 田野正毅
以上です。
田野校長先生の誓いの言葉からは、変化する社会を踏まえた現在の教育課題への対応と未来に目を向けた教育の方向性が示されており、大変心強く感じました。
今年度も引き続き教育委員会と連携しながら、子どもたちの未来に貢献できる教育を推進してまいります。