【成人式〜はたちの集い〜】

【成人式〜はたちの集い〜】
戸田市で20歳を迎えられた1,482名の皆さま、誠におめでとうございます!
本日、午後から文化会館大ホールにて、2部制で「成人式〜はたちの集い〜」を挙行いたしました。
20歳の皆さんは昨年4月の民法改正により成年年齢が18歳となっているため、既に立派な大人ですが、戸田市では親しみある「成人式」の名前を残し、二十歳という人生の節目を大切にしたいと考えて、従来通り「成人式~はたちの集い」といたしました。
例年、成人式の運営は二十歳になる有志を中心に実行委員会を組織して運営して頂いており、今年度は7名の実行委員が集まりました。
メンバーは公式Instagramアカウントを開設し、企画の内容や懐かしい学校の風景を投稿するなど、成人式を大いに盛り上げてくれました。実行委員会の皆さま、ありがとうございました。
本日の成人式では、二十歳の皆さんに向けて、以下のようなご挨拶を申し上げました。長文ですがご紹介させていただきます。
[式辞]
輝かしい新春を迎え、本日ここに成人式という人生の大きな節目を迎えられた皆さん、誠におめでとうございます。都合により出席が叶わなかった方も含め、新たな門出を迎えた皆さんに、市長として心からお祝い申し上げます。
また、今日まで深い愛情を注ぎ、皆さんを立派に育て上げられた皆さんのご家族や恩師の方々には深く敬意を表し、お慶びを申し上げます。
本日は皆さんにとって人生に一度しかない記念すべき日です。
私自身、戸田市内の小学校・中学校の出身ですが、後輩の皆さんに対して直接お祝いの言葉を言えることをとても嬉しく、また光栄に感じています。
ご存じのとおり、昨年4月の民法改正によって、成人年齢が18歳となりました。
皆さんはもうすでに、法律上立派な大人ですが、戸田市では親しみある成人式の名前を残して、二十歳の節目を大切にしたいと考えて従来通り「成人式~二十歳のつどい」を挙行しました。本年度は、1482名の方が二十歳を迎えて成人式の対象となりました。
国民の祝日である「成人の日」はどんな日でしょうか。私は「感謝を伝える日」であると考えています。
私がお伝えしたいこと、それは皆さんがここまで一人で生きてきたのではないということです。
20年前、皆さんの誕生を一番喜び、育ててくれたお父さん、お母さんをはじめとするご家族の方々。皆さんを温かく見守り地域や学校、習い事などでお世話になった方々。どんなことがあっても励ましてくれた仲間や先輩、後輩たち。
いろんな人の支えがあって、今の自分が生きていることを、決して忘れないでください。
そして、できることなら、今日家に帰ってから「今まで育ててくれてありがとうございます」と、口に出して言って下さい。
恥ずかしい方は手紙でも、LINEでもいいと思います。あなたの言葉に、親御さんはどれだけ救われるかわかりません。どんな形でもいいので「感謝の気持ち」を伝えて、大人としての新たな出発をしていただければと思います。
さて、人生100年時代となり、皆さんは順調にいってあと80年、つまり22世紀まで人生の旅路を歩むことになります。
22世紀がどんな時代になるのか、見当もつきませんが、確実に言える事は21世紀が、皆さんの世代が中心となってつくられるということです。
これからVUCAと言われる変化が激しく、不確実で、複雑で、曖昧な時代を二十歳となった皆さんがどう生きるべきなのでしょうか。
そのヒントとして、歴史小説の巨匠と言われた私が大好きな作家、司馬遼太郎さんが1989年に書いた「21世紀に生きる君たちへ」という本の一節を贈りたいと思います。
『私の人生は、すでに持ち時間が少ない。例えば、21世紀というものを見ることができないにちがいない。君たちはちがう。21世紀をたっぷり見ることができるばかりか、そのかがやかしい担い手でもある。
人間は自然によって生かされてきた。歴史の中の人々は、自然をおそれ、その力をあがめ、自分たちの上にあるものとして身を慎んできた。
君たちは、いつの時代でもそうであったように、自己を確立せねばならない。自分には厳しく、相手には優しく。という自己を。そして、素直で賢い自己を。
二十一世紀においては、特にそのことが重要である。二十一世紀にあっては、科学と技術がもっと発達するだろう。科学・技術が、洪水のように人間を飲み込んでしまってはならない。川の水を正しく流すように、君たちのしっかりした自己が、科学と技術を支配し、良い方向に持っていってほしいのである。
鎌倉時代の武士たちは、「頼もしさ」ということを大切にしてきた。人間は、いつの時代でも頼もしい人格を持たねばならない。
君たちは、常に晴れ上がった空のように高々とした心を持たねばならない。同時に、ずっしりとたくましい足取りで、大地を踏みしめつつ歩かねばならない。』
司馬さんは「自然との共生」と、「自己を確立して、人のために生きる」という、時代を超えた普遍的な価値観を伝えています。
21世紀は、少子高齢化や所得格差の拡大、環境破壊や気候変動による自然災害の発生といった20世紀に積み残した地球規模の諸課題への対応とともに、新たな感染症の脅威や国際紛争による大国間の衝突といった人類の存続に関わるような難題が目の前に横たわっています。
しかしながら、人類は歴史上何度も滅亡の危機に瀕してもその度に英知を結集して幾多の困難を乗り越えてきました。
その陰には、熱い情熱や柔軟な発想力を生かして、家族や周りの人、社会や未来の為に、自分に何ができるのかを真剣に考え、挑戦を重ねて乗り越えてきた志の高い「頼もしい若者たち」がいました。
21世紀という大舞台で活躍するのは、皆さんです。無限の可能性の中にいる皆さんが、失敗を恐れず、自己を確立してそれぞれの夢や目標を叶えることで、これからの戸田市、そして日本の未来を担っていくことを心から期待しております。
結びに、今年も昨年に引き続き、新型コロナ対策により2部制での実施となりましたが、新成人の代表で組織する二十歳のつどい実行委員会の皆様の創意工夫を凝らした企画により、心に残る素晴らしい成人式となりました。
実行委員会はじめ、関係者の皆様方には、心よりお礼申し上げ、戸田市成人式「はたちの集い」の式辞といたします。
令和5年1月9日
戸田市長 菅原文仁