H23 5.市町村の危機管理体制について (危機管理防災部長) (1) 各種防災ハザードマップの作成について 

Q 菅原文仁議員(刷新の会)

 さて、災害は初動体制が一番大事だといわれます。中でも、住民に一番近い市町村の初動体制、そして住民の防災に対する危機意識、意識啓発や取り組みは非常に重要です。
県としては、そういった市町村の危機管理体制をチェックし、そしてサポートすることが大変重要な役割となってきます。
そこで、まず市町村における各種防災ハザードマップの作成について伺います。
発災時、市民の初動体制の行動の道しるべとなるものが各種ハザードマップです。県内に該当するマップは、水害関係のマップとして、洪水・内水・土砂災害のマップがあります。
また、地震関係のマップとして揺れやすさ、液状化危険度、そして建物倒壊危険度マップがあります。
今回、県内市町村の状況を調べましたが、洪水マップ以外について、未作成の市町村がありました。特に内水マップ、土砂災害マップ、そして液状化マップについては未整備の自治体が多く残っております。
県としてもハザードマップの状況を総点検して作成を促すことが必要ではないでしょうか。
また、各ハザードマップによって担当課が違い、全体の把握が困難な状況でありました。
危機管理防災部に情報を一元化するべきではないかと思いますがいかがでしょうか。危機管理防災部長にお伺いします。

A 吉野淳一 危機管理防災部長

 まず、各種防災ハザードマップの作成状況の総点検と作成の促進についてでございます。
防災ハザードマップは、地震や水害などの災害を住民に分かりやすく伝えるように地図化したもので、住民の防災意識の向上にとって非常に有効なものです。
地震ハザードマップにつきましては、県が、平成19年度と20年度に重点的に財政支援を行い、その作成を促進してまいりました。
その結果、平成23年8月末現在、地震ハザードマップにつきましては64市町村のうち60市町村が作成済みです。残りの4市町のうち、3市町は今年度作成する予定でございます。
また、液状化危険度マップにつきましては、県の被害想定で液状化の危険があるとされた54市町村のうち49市町村で作成済みですが、5市町がいまだ作成しておりません。
未作成の市町村に対しましては、被害想定結果やマップ作成のための基礎資料を提供するとともに国の交付金制度の活用を促すなど、積極的に、その作成を支援してまいります。
次に、土砂災害ハザードマップについては、県が指定した土砂災害警戒区域に対して、市町村が作成しなければならないこととなっています。
平成23年8月末現在、19指定市町村のうち7市町村が作成済みですが、12市町村がいまだ作成しておりません。
内水ハザードマップにつきましては、平成23年8月末現在、床上浸水被害が発生した地区や都市機能が集積し浸水被害があった37市町のうち、7市が作成済みですが、30市町がいまだ作成しておりません。
現在、地震ハザードマップと液状化危険度マップは危機管理防災部、土砂災害ハザードマップは県土整備部、内水ハザードマップは都市整備部がそれぞれ所管し、市町村に作成を促しています。
今後は、これらの作成状況を三部が情報共有した上で、総合的に防災対策を進めるため、協力して市町村へ作成を促してまいります。
次に、各種ハザードマップの危機管理防災部への情報一元化についてでございます。

 各種のハザードマップの作成状況は、防災対策を講じる上で重要でありますので、最終的に危機管理防災部が一元的に把握し、進行管理してまいります。