Q 菅原文仁議員(刷新の会)
6月定例会で県議会では、「放射性物質から県民の安全と安心を守る決議」を議決いたしました。放射性物質に関する県民の不安と不信を最小限に抑えていくために、実行可能な施策を徹底的に推進するよう強く求める決議であります。
さて、私の地元戸田市には荒川水循環センターがあります。去る9月4日に、県のご尽力で「荒川水循環センターの下水汚泥の焼却灰に関する説明会」を開いていただきました。説明会では、処理場にたまる焼却灰の現状について、今後について説明をいただきました。100人の席が満席になるほど多くの方々が参加され、地元はこの問題に対して強い関心を寄せております。
質疑の中で、若いお父さんが焼却炉から発生する排ガスの放射性物質、これを測定してほしいという声を上げました。県の担当者の方からは、検討するということと、排ガスの測定については、東京都で東工大の協力を得て測定をされているというご説明がありました。
私の地元だけではなく、県内の下水道処理場付近にお住まいの方々は、非常にこの問題に強い関心を持っていると思います。こういった処理施設の周辺に住んでいる方々は、県がこれまで対策を重ねてきてもなかなか取り切れない臭気の中で長年生活してきたのであります。そして、今度は見えない敵を前にして、心配をしながら過ごしているのです。
A 加藤孝夫 下水道事業管理者
下水汚泥焼却炉の排ガスに含まれる放射性物質の測定については、現在のところ評価の基本となる統一的な方法が定められておりません。
国では、信頼性がありかつ現実的で、できるだけ簡便な手法を検討しており、近く統一的な測定方法を定め公表する予定と聞いております。
県としては、この統一的な方法の確定を受けて測定を実施したいと考えております。
なお、下水処理の工程で発生する排ガスも含めた放射性物質の周辺への影響を調べるため、県では、水循環センターの敷地境界の空間放射線量を測っております。
この測定結果によりますと荒川水循環センターでは、9月8日の測定で1時間当たり0.07マイクロシーベルトと、周辺と同様の値で特段の影響は見られなかったところです。