Q 菅原文仁議員(刷新の会)
埼玉県はみどりの再生に大変力を注いでまいりました。
知事の肝煎りで始まった「彩の国みどりの基金」活用事業。自動車税の一部と企業や県民の寄附で基金を作り、その原資を生かして森林の整備や身近なみどりの創出をあらゆる角度から行っていく、埼玉県の誇る取り組みです。
中でも、「身近なみどりの保全・創出市町村支援事業」は、市町村と県が50パーセントずつ資金を出し合い、身近な公共施設の緑化や植林、また森林の保全などに生かすための補助金です。
これまで延べ11市町の13カ所のみどりの再生に貢献をしてまいりました。13カ所のうち植樹や植栽が11カ所、屋上緑化は1カ所、芝生化は1カ所ということであります。
中でも、素晴らしい取り組みが坂戸市の芝生化です。写真を頂きましたので、ぜひご覧ください。これは上が養生前、下が養生後ですが、味気ない土の広場がすべてみどりに生まれ変わったということで、大変市民県民に喜ばれていると思いますし、坂戸市のような事例がより多くあれば良いのかなと思っております。
しかし、この補助金、初期費用に使えるのですが、維持管理に充てることのできない補助金です。確かにこれまでの補助金を見ますと、維持管理のかからない植樹などに使われる傾向が多くあったのではないかと思います。維持管理費として考えられるものは、例えば芝刈機のガソリン代、水道代、オイル代、消耗品などがあります。最初のしばらくの間は、助走期間として維持管理にも補助する制度があれば、もっと定着していくのではないでしょうか。
そもそも基金の目的は、県民、行政、企業が一体となってみどりを守り育てていくという県民の参加が基本です。県民が継続しやすい仕組みをつくれば、さらに参加者が増え、県民ムーブメントへとつながるはずです。
そういった維持管理を含めたみどりの再生の仕組みをつくってはいかがでしょうか、環境部長にお伺いします。
A 高橋和彦 環境部長
「身近なみどり保全・創出市町村支援事業」は、「彩の国みどりの基金」を活用して、森林や身近なみどりを保全・創出する事業を行う市町村を支援するものです。
ご紹介のありました坂戸市では、この事業を活用して、本年度、総合運動公園第1多目的運動場の芝生化を行いました。
この運動場は、10月末にオープン予定ですが、芝生の上で運動できることから人気が高いと聞いております。
この事業では、県が初期費用のみ補助し、維持管理は市町村が負担するという役割分担でございます。
一方、議員ご指摘の「県民参加」を進める事業としては県民の皆様の自主的な活動を支援する「みどりの埼玉づくり県民提案事業」がございます。
この事業は、県民運動のさらなる拡大を図るため、地域の方々が一体となった活動をボランティア団体などから提案してもらうもので、活動を軌道に乗せるための初期の維持管理費用も補助対象としております。
緑化された施設や場所は地域の財産であり、地域で守ることが重要であると考えております。
今後、「県民提案事業」の活用などを通して、多くの県民の皆様がみどりを守り育てる活動に自主的に参加していただけるよう取り組んでまいります。