H252.2020年東京オリンピック・パラリンピック招致への支援について(知事)

Q 菅原文仁議員(刷新の会)

 さて、いよいよ招致レースが佳境を迎えているオリンピック・パラリンピックですが、招致、開催にはさまざまな副次的効果があります。約3兆円の経済効果、15万人の雇用効果、スポーツ界全体の活性化、障害者スポーツへの理解など枚挙にいとまがありません。何よりもオリンピックには、国民の心のデフレ脱却を果たす力があります。それは、最低でも7年間、国民みんなが一体感と高揚感を持って、開催というゴールに向かって一緒に歩めるからです。埼玉県では、サッカー、射撃、ゴルフの競技が開催される予定です。そういった意味でも、他の都道府県に比べて、より積極的な応援が行えないかと考えております。
2月21日の知事のブログには、「東京オリンピックではなくて、日本国全体の日本オリンピックという位置付けこそが大事である」、そして「ぜひ埼玉県民の皆さまも、東京オリンピック招致を応援するというよりは、2020年日本オリンピックを招致し成功させるという気持ちで応援していただければ」とありました。
そこで、知事にお伺いします。去る2月24日の東京マラソンのスタート台において、1都3県の知事が五輪招致の応援宣言をされたそうでありますが、知事はどのようなアピールをされたのでしょうか。そして、これまで埼玉県として五輪招致への支援をどのように行ってきたのでしょうか。また、今日からIOCリーディー評価委員長が来日しておりますが、私は、埼玉県民が一丸となって応援することが、3月4日から始まる現地視察、7月の最終プレゼンテーションの成功、そして9月の開催地決定へとつながると信じております。知事は、今後どのような開催支援をされていくのでしょうか、お伺いします。

A 上田清司 知事

 1964年の東京オリンピックは、日本が経済協力開発機構に加盟する大きな力となり、戦後日本人が国際社会の表舞台に復帰する象徴になりました。
また、日本人にとってみれば自信と誇りが改めて湧いた年ではなかったかと思っております。
今回は東日本大震災に見舞われた日本が2020年までに120%の震災復興というものを成し遂げて、その強さを世界に見せる絶好のチャンスではないかと私は思います。
互いに助け合う優しさと力強さを兼ね備えた日本をアピールすることは、再生日本の象徴になるだろう、このように考えております。
2月24日には、東京マラソンのスタート前に、猪瀬東京都知事、森田千葉県知事、黒岩神奈川県知事とともに、2020年オリンピック・パラリンピック東京招致宣言を行ってきました。
その場で私は、当然、東京オリンピックというのは都市開催としての東京オリンピックではあるけれども、日本のオリンピックだということを強調して全ての方々に東京オリンピックを応援していただきたい、このように申し上げたところでございます。
1都3県の知事が東京招致を成功させるという強い意志を示し、一致団結してオリンピックを盛り上げることを誓いました。
ただ残念なことに、やはり東京マラソンのほうが魅力があったのか、われわれのアピールはさほどニュースに流れなかった、このように感じました。
いよいよ2020年の開催地が本年9月に決定いたします。
ライバルはマドリードとイスタンブールであります。東京都の大きな課題は低い支持率です。
オリンピックは都市開催ということになっていますので招致の主役は東京都でございますが、日本オリンピックの招致と思って応援すれば国全体の招致機運がもっと盛り上がるのではないかと私は思っております。
本年1月の全国知事会議で、私の方から各都道府県の広報紙を活用して招致をアピールするように提案いたしました。
その結果、全国共通のアピール文が作られ、国全体の招致機運の醸成につながったと思っております。
本県でも彩の国だよりなどによる広報活動や招致関連グッズの配布、ポスターやのぼり旗の掲示などで積極的にPRを行っていきます。
今後とも招致機運を盛り上げるために、さまざまなイベントを通じて広報活動を継続していきたいと考えます。
加えて、本県でもサッカーや射撃、ゴルフの競技開催が予定されており、県としても最大限協力をしていかなければならないと思っております。
埼玉スタジアム2002については開催期間中無料で貸し出すとともに、各会場周辺の輸送ルートの確保などを約束する保証書を東京都を通じてIOCに提出しております。

 県民、関係者一丸となって2020年の東京、まさに日本オリンピック・パラリンピックの招致を応援したいと考えております。