【保育士給与に関する要望】
本日は大野知事と河田羽生市長(市長会副会長)そして私の3名で内閣府に対して保育の公定価格(保育士給与)に関する要望活動に伺いました。
内閣府の工藤彰三副大臣には、総裁選の真っ只中の大変お忙しい中お時間をお取りいただき、この問題に関する熱心なお聞き取りとご理解をいただきました。
私から工藤副大臣に“身を乗り出して”お訴えした要望の内容は概ね以下の通りです。
◯戸田市は現在3年連続して待機児童「ゼロ」を達成しているが、昨年市内の保育園から保育士の人材不足の声が上がり、10月に緊急でアンケートを実施した。
◯アンケートでは50園ある市内の保育園中64%が人材不足に陥っており、その時点において令和6年度93人の保育士が不足する結果となった。
◯一方、保育士給与に影響を及ぼす人事院勧告が8月に発表され、埼玉県内の地域手当の級地区分は一部を除いて4%となった。
◯これまで保育の公定価格に関しては人勧の地域手当に準拠する取り扱いがなされており、仮にこれまで同様に適用されると20%の都内に対して更に格差が広がる。
◯都内に電車で3分のところにある戸田市の場合6%から4%になれば都内との保育士給与格差はさらに拡大する。
◯これまでま戸田市では給与格差を埋めるべく様々な独自の財政措置を講じており、例えば今年の3月からは市内で働く保育士一人当たり年408000円を給与に上乗せする「とだ保育士応援手当」を開始して都内と遜色ない給与となるよう底上げをはかっている。
◯都県の保育士給与格差が今以上に拡がれば、県内保育士の都内流出により待機児童が発生することは明らかである。戸田市の努力も打ち消されかねない。
◯保育の公定価格における格差是正は私たちの保育行政にとってまさに死活問題である。
◯「こども真ん中社会」とは、どこに住んでいても保育を受けられる環境づくりであるはずだが、このような不均衡を是正せずに本当のこども真ん中社会は訪れない。東京真ん中社会になってはいないか。
◯埼玉県と市長会の意思として、保育の公定価格の地域区分及び支給割合について隣接地域との格差が最小限になるよう地域の実情に合わせた見直しを要望する。
最後に、工藤副大臣からは「東京一極集中というような状況が良いわけではない」「少しでも努力したい」といったコメントがありました。
お力添えにご期待を申し上げ最後に力強く握手をさせていただきました。
今後とも埼玉県とや市長会とも密に連携してあらゆる角度から保育士給与の格差是正に努めてまいります。