【大学院シンポジウムに登壇】
昨日の午後は、千代田区にて明治大学専門職大学院(公共政策大学院)のシンポジウムに登壇しました。
評価論や社会開発論で著名な源由理子教授からお声かけいただき、私は自治体の立場で事例報告しパネラーとしてディスカッションさせていただきました。
シンポジウムのテーマは「地域の社会課題解決に向けて~自治体、地域企業、中間支援団体等の協業と社会的インパクト・マネジメント」であり、この分野の研究者や民間企業人、自治体関係者がオンラインを含め約200人ほどが集まりました。
私からは、戸田市の事例として以下3つの取り組みについて報告させて頂きました。
①指定管理者との協業による図書館運営に関するPFS(成果連動型民間委託契約方式)の取り組みについて
②GIGAスクール端末の廃棄問題を踏まえた事業者との環境・福祉・教育連携の取り組みについて
③戸田市公園リニューアル計画における市民協働の展開について
指定管理者、民間企業、市民それぞれと戸田市の協業はどれもチャレンジングな実践ですが、社会課題の解決につながる新たな取り組みであり、戸田市が目指す「未来共創のまちづくり」に資するものです。
事業や活動を行った際、どうしても直接生み出される成果物や提供するサービスを目が行きがちです。これを「アウトプット」といいます。
しかし真に大切なのは、アウトプットにより生じた受け手の意識や行動の変化です。
公園を例にすると、アウトプットは「整備された公園の数」や「遊具やトイレの設置数」であり、アウトカムは「利用者数の増加」や「利用満足度の向上」となります。
私は職員と政策を立案する際には、アウトカムは何かをまず考えて、そこから逆算してアウトプットを考えるようお願いしてきました。
「社会的インパクト」とは、このアウトカムが積み重なり、長期的かつ社会に及ぼす持続的な変化です。
公園を例にすると、社会的インパクトは、「公園地域の誇りやブランドになっている状態」であり「この街に住んで良かった」と思える市民の実感です。
そうした社会的インパクトの価値をどう測り、次につなげていくかが今回のシンポジウムの中心的な議論となりました。
あらためて、昨今の多様化し複雑化する様々な地域課題を解決し「社会的インパクト」につなげるためには、市民、企業、団体、そして大学など、多様な主体との連携こそが重要だと認識したシンポジウムとなりました。
また、源先生をはじめシンポジウム登壇者の皆様からはとても貴重なご意見をいただき、今後の政策を考える上でのヒントをいただきました。誠にありがとうございました。
これからも戸田市では様々な主体との「対話と共創」による挑戦を続けてまいります。






