【学校の簡易給食について】
日曜日のテレビ番組で市内の小学校の感染対策が放映されました。
番組としては学校の感染対策の工夫を概ね好意的に取り上げて頂いたようでしたが、一部簡易給食の場面が切り取られる形でTwitterに拡散され、本日市教委に市内外(多くは市外)からご心配の声が多数ありました。
お子様を学校に通わせていらっしゃる保護者の方はご存知の通り、緊急事態宣言が発令されている現在、市立学校の授業は「午前中のみ」となっており、基本的に児童生徒は簡易給食を食べた後に下校します。
ではなぜ給食提供を決めたのか、と言えば小学生は学童保育、中学生は部活動(週2回以内で90分までに制限)があるためです。
様々な家庭環境を勘案した場合、給食は外すことができません。なお給食で足りない児童生徒は学童や部活動(週2回以内で90分まで)に参加する時までに持参した補食を食べることも可能としています。これらについてテレビでの説明はありませんでした。
簡易給食を選択した理由については、普通給食とちがい配食配膳や下膳を避けることによって感染リスクを大幅に低減することができるためです。
たしかに、すぐに調達できる食材がパンしかなかったとはいえ、何とかならないかと私も思いました。ご心配の声もあったことから、今週からはパンの容量を増量してジャムやようかん、プリンを追加するなどより栄養が高くなるように工夫し、さらに来週からは、学校毎に品数や内容を工夫した給食を提供できるようになると聞いています。こちらについても改善しながら進めているところです。
また給食以前の話として、夏休み中の学校が始まる前、学校再開に対する不安の声もありました。
様々なご意見がある中、市教委では感染防止を優先しながらも児童生徒の学びの保障をはかるため学校を再開して(感染予防のために登校を自粛する場合は欠席にはならない)校内の徹底的な感染防止やオンラインの活用により、コロナ禍でも教育活動を継続するための様々な工夫を行なってきました。
今回の簡易給食もその工夫の一環としてなされたものであり、感染防止を優先する意味において私は間違っていない判断であったと思っています。
長文になりましたが、簡易給食へのご心配やご意見があったため、あらためて私からご説明させていただきました。
ご納得されない方もいらっしゃるかと思います。しかしぜひこれだけはわかっていただきたいのですが、現場は想像以上に神経をすり減らしながら子どもたちの安全と未来のために必死になって考え、試行錯誤しながら頑張っています。
今後は緊急事態宣言も再延期となります。感染者数が厳しい状況の中、学校はあらゆる想定をして運営をしなければなりません。不測の事態は続きます。
私たちは答えのない問題を解いていかなければならず、もしかしたら未来から試されているかも知れません。だからこそ誠実に考え、前に進み続けなければならないと思います。
市民の皆様からの声を受け止めながら、教育委員会が推進する感染拡大防止と学びの両立をはかる取り組みを市長として全力で支えて参ります。