今日は青年地方議員の会の勉強会に参加しております。
熊谷市には関東一の祇園と称され、260年の歴史と70万人の人出で賑わう「うちわ祭り」があります。
今年7月1日、そういった伝統行事の振興をはかるために議員立法で制定した(全国初の)「あついぞ!熊谷お祭り条例」が制定しました。
今日の講師はこの条例制定にあたり中心的に関わられた熊谷市議会の松浦紀一議員さんから、条例制定までの流れについてご説明をいただきました。
作成にあたって苦労された事として、憲法20条にある政教分離規定との関係で、行政側からの心配もあったそうです。
しかし、長い年月をかけて習俗化された伝統行事に行政が関わることは政教分離に抵触しないという判例などを根拠として、市に問題ないとの見解を求めたり、お祭りの定義を「お祭り及び伝統行事で、まちのにぎわいを創出し、観光振興の寄与が認められるもの」とすることなどで、全会一致の可決に結びつけることができたということです。
最近は、乾杯条例などのいわゆる「ご当地条例」が全国の議会で制定されています。
地域の資源を生かして地場を活性化させることは大切ですが、中にはパフォーマンスのために他の条例をそのまま「コピペ」しただけの表面的で浅はかな事例も散見され、ご当地条例を作ることが目的になっているのではなかろうかと思います。
ゆるキャラブームのように、流行りに乗って体裁を繕うだけでは、空虚な自己満足にしかならないと思います。
熊谷市の事例は、もちろんそのようなものではなく、誇るべく伝統文化があって議員が試行錯誤しながら作成された魂のこもったオリジナルの注目すべき事例です。
この条例制定から、市民はもちろん、行政側が動きを取れやすくなることが期待されるのではないかと思いました。地域活性化の起爆剤になることを期待します。
何よりも、議員さんの熱心な話をきいていて、いつかは私もうちわ祭りに参加したいと思いました!