一般質問 「#8000」の時間拡大について

すがわらの質問・提言

 埼玉県は核家族率62.3%と日本一高く、18歳未満がいる世帯の核家族割合が82.5%という核家族大県です。親の不安解消と救急医療の負担軽減のため、小児救急電話相談事業、通称「♯8000」事業は好評です。
「♯8000」は、保護者が休日と夜間、急な子どもの病気に対して、受診すべきかを電話で医師や看護師に相談するもので、埼玉県では、月曜日から土曜日までは(19時~23時)、日曜・祭日・年末年始は(9時~23時)まで受付けています。平成19年の事業開始以降、相談件数は増加の一途で、20年の約23,000件から22年には約31,000件まで増加しています。
 平成22年度の1日当たりの相談件数は約86件、毎日電話が鳴りやまない状況です。利用者からは「電話が繋がらない、時間帯を深夜にして欲しい」という要望が多くあります。また一方、近年の救急出動件数も増加の一途であり、平成22年度に過去最高288,689件(前年比+9.6%増)出動抑制と医療の質確保は喫緊の課題です。(8割は軽微な症状といわれる)そこで、子育て世代の要望に応え、不必要な緊急救急医療を減らすためにも、相談時間を深夜23時から朝までの時間帯に延長してはどうでしょうか。
 「♯8000」の深夜相談事業は、大阪府、福島県、青森県など多くの府県で行っております。ぜひ埼玉県でも実現していただきたいと思います。保健医療部長にお伺いします。

保健医療部長

 小児救急電話相談「#8000」は、埼玉県看護協会に委託し実施しており、小児医療に精通した経験豊富な看護師が相談に対応しています。
 平成22年度は31,000件を超える相談があり、夜間の相談の約6割が午後7時から9時までの時間に行われております。
 相談の約4分の3は自宅での対応が可能な内容であり、軽症患者の集中で疲弊する小児救急病院の負担軽減や保護者の不安解消につながっております。午後11時以降への相談時間の拡大につきましては、利用者ニーズや、他県の相談体制、件数などの状況を調査し、検討します。

【すがわらの視点】
深夜の相談体制充実は、ただ単に行政サービスを拡大せよ、というものではなく、今の救急医療の危機的状況を改善し、コンビニ化を防ぐ教育的な意義もあろうと思います。埼玉県の場合は相談員が皆有資格者などの経験者で質も良いので、そのノウハウを人員拡大に役立てて時間帯を拡大させれば、いざという時に的確なアドバイスにより安心できる相談体制が整うと思います。これからも他会派と連携して積極的に取り組みます。