初登庁以来、毎日分刻みのスケジュールで公務が立て込み、なかなかFBが更新できず恐縮です。
少し遅れましたが、市長就任式の際に職員の皆さんにご挨拶した内容について投稿します。
かなり長文ですがもしよければご覧下さい。
職員の皆様、おはようございます。市長就任にあたりまして、ご挨拶を申し上げます。
私は、去る3月25日に執行されました戸田市長選挙におきまして、多くの市民の皆様からのご支援をいただき、第四代・戸田市長を拝命することとなりました。
市民の皆様からご期待、そして市長という職責の重さを改めて感じ、身が引き締まる思いであり、全身全霊を傾けて市長の職務に励む事を決意しているところです。
野口政吉初代戸田市長以来、私が四代目の市長となりますが、退任された神保市長には、20年間の長きに渡り市政にご尽力をいただいたことに心から敬意を表し、市民を代表して感謝を申し上げたいと思います。
私は、私たちの大好きなふるさと「戸田」のさらなる成長と飛躍、そして市民の幸せをつくるためには、これまでの三代に渡る市長のご尽力によって得られた市政の成果を活かして加速させつつ、改善すべきところは大胆に見直し、光の当たらなかったところに光を当てる「未来志向の市政」を進める事が大切だと考えております。
このたびの市長選挙において、私は目指すべき「三つの市長像」として、市民の皆さんとの対話を重視することによる「顔が見える市長」、正直で中立公正な「しがらみのない市長」、そして市民の皆さんの幸せのために職員の皆さんと一丸となり「全力で汗を流す市長」を基本的な姿勢として打ち出して市政運営を行うことを、市民の皆様にお誓いいたしました。
そして、これまでの市議・県議としての政治経験、さらには市民の皆さんとの対話を踏まえて「戸田を動かす3×3=9つの挑戦」を公約として掲げ、「未来への投資」「安心の暮らし」「人・自然・街」の重点政策分野に取組むことによって戸田市を安心と活力に溢れ、市民ひとり一人が自信と誇りをもって活躍できる街へと成長させたい、とお約束いたしました。
この機会に、あらためて職員の皆さんに私の公約の一端についてお伝えしたいと思います。
まず1つ目として「未来への投資」についてであります。
「教育日本一」「子育ての安心」「経済の好循環」、この3つの市民の元気をつくる分野への投資により、潜在力を引き出し将来に渡って発展する戸田市へと動かしたいと考えております。
具体的には、「戸田型15年教育システムの構築」や全国初となる「教育シンクタンクの設置」等に取り組むことによって「教育日本一」をつくります。
また、「異次元の待機児童対策の推進」や「こども医療費無償化の高校卒業までの拡大」等に取り組むことによって「子育ての安心」をつくります。
さらに、「市長トップセールスの推進」や「戸田市版ウーマノミクスの推進」等に取り組むことによって「経済の好循環」をつくります。
次に2つ目として「安心のくらし」についてであります。
「高齢者・障害者」「命とくらし」「健康長寿」、この3つの市民の安心を全力でまもることにより、優しさと強さを兼ね備えた頼りがいのある戸田市へと動かしたいと考えております。
具体的には、「総合的な認知症対策の推進」や「福祉ワンストップ総合窓口の設置」等に取り組むことによって「高齢者や障がいのある方」をまもります。
また、「防災基本条例の制定」や「床上・床下浸水対策の加速化」等に取り組むことによって「市民の命とくらし」をまもります。
さらに、「戸田市版スマートウェルネスシティ構想の策定」や「地域包括ケアシステムの構築」等に取り組むことによって、「健康長寿」をまもります。
最後に3つ目として「人・自然・街」についてであります。
「人と街」「自然と文化・スポーツ」「地域と市役所」、この3つを市民と共感でつなぐことにより、持続可能な魅力あふれる戸田市へと動かしたいと考えております。
具体的には、「戸田市版シルバーパスの発行」や「公園リニューアル計画の策定」等に取り組むことによって「人と街」をつなぎます。
また、「環境市民活動応援基金の創設」や「戸田市独自のオリンピックレガシーの創造」等に取り組むことによって「人と自然、人と文化・スポーツ」をつなぎます。
さらに、「町会と行政の役割分担の見直し」や「地域担当職員制度の導入」等に取り組むことによって、「地域と市役所」をつなぎます。
以上、特に重点的に取り組む「9つの挑戦」の概要を申し上げましたが、この公約を実現するには、ここにいる職員の皆様のご理解とご協力なくして達成する事はできません。
職員の皆様の中には、20年振りとなる新たな体制を前に、複雑な思いをもたれている方もいらっしゃるかも知れません。また、不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私が皆さんに最初にお伝えしたいのは、私は皆さんの同志でありチームメイトであるということです。
私たちはある意味で「公の為に働く」プロチームの選手です。我々が責任を果たすべき雇い主、それは言うまでもなく市民の皆様です。
チームが力を発揮するには、何が必要でしょうか。
私が重要だと考えているのは、共通の目的であり、チームが掲げる目標の共有であり、その目標に向かう真摯な姿勢やチャレンジ、そして仲間同士の励ましやフォローなどですが、一番大切な事は、チームの全員が最高のパフォーマンスを発揮するにはどうすべきかを真剣に考え、議論し実践することだと思います。
市役所中に前向きな提案や意見が飛び交うことで職場に明るさと活気が溢れ、組織にとってかけがえのない信頼関係が生まれ、結果として大きな夢や目標が達成される、私はそう信じています。
私はこれまで市議として6年の経験があり、1000日以上駅に立って、誰よりも市民の声に接してきたと自負しています。しかし、市政の詳細について知り尽しているわけではありません。
誰にも得意、不得意があります。私たちはお互いが短所を補い、個性や長所を生かして相乗効果が生まれるはずです。
私自身、これから職員の皆さんとのチームワークによってたくさんの目標を達成していきたいと、期待を募らせているところです。
そして先ほど申し上げた目指すべき「三つの市長像」を、是非とも「三つの職員像」へと置き換えていただき、市民と対話する職員、中立公正な職員、市民と一緒に汗を流す職員として、全力を尽くして頂きたいと願っています。
結びにあたり、私は米沢藩主であった上杉鷹山先生の遺した言葉「なせば成る、なさねば成らぬ、何事も」を座右の銘としています。
これは、何かを成し遂げるためにはまず挑戦し、失敗しても諦めず、達成するまで続ける「強い意志」の重要性を説いているものであります。
職員の皆さんにも、ぜひこの言葉を共有して頂き、公務員としての大いなる夢と限りない情熱、そして崇高な使命感を持って職務にまい進して頂きますよう心からご期待申し上げ、市長就任にあたってのご挨拶と致します。
4年間、どうぞよろしくお願い致します。
平成30年4月2日 戸田市長 菅原文仁