この間、報道にもなった「新たな森」に関する議案を知事が再度追加で提出された関係もあり、今日は全ての議案が議決されるまで、かなり時間がかかりそうです。この件については紆余曲折ありましたが、丸く収まればと思います。
国に対して要望等を書く「意見書」ですが、私はなるべく毎回の議会で提案をするように心がけております。
今回も3本の意見書案を提案しましたが、最大会派からボツの宣告を受けましてあえなく廃案となりました。
せっかくなのでここに「ボツ」となった意見書案を掲載して、せめてもの慰めにしたいと思います。
12月議会に提出した菅原提案の意見書案
①「子ども・子育て支援新制度」の財源確保を求める意見書」
来年4月施行予定の「子ども・子育て支援新制度(以下、「新制度」という。)」は、我が国の全ての子育て中の家庭への支援を行うことにより、一人一人の子供の健やかな成長を支援するための重要な施策である。
この新制度のもと、子供や保護者の置かれている環境・保護者のニーズ等に基づき保育所や認定こども園などの数を増やす「量の拡充」や、職員配置などを充実させる「質の改善」を図るためには、安定的な財源確保が不可欠である。
平成24年8月に成立した、子ども・子育て関連3法案の参議院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会の附帯決議においても「幼児教育・保育・子育て支援の質・量の充実のため、今回の消費税率の引上げによる財源を含めて1兆円超程度の財源が必要であり、政府はその財源確保に最大限努力するものとする。」と盛り込まれたが、今般の消費税率の引上げ延期により、増税で確保するとされていた財源の目途は立っておらず、このままでは制度自体の運営が危ぶまれる状況となっている。
よって、国においては、新制度における十分な財源を早急に確保するとともに、市町村等が新制度へ円滑に移行できるよう、支援の充実を強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
②「竹島の日制定を求める意見書」
竹島は、歴史的にも国際法上も島根県に属する我が国固有の領土であり、これまで60年近くにわたり韓国に不法占拠され、今日に至っている。
言うまでもなく、領土問題は国家間の問題であり、竹島問題は日韓両国の外交努力によって、平和的に解決すべきものである。
しかしながら、韓国は、日本政府からの国際司法裁判所提訴への提案も受け入れず、国際法に則って歴史的事実などに基づく解決を図ろうとする姿勢が全く見えず、こうした韓国側の態度は極めて遺憾であり、断じて容認することができない。
竹島問題の解決のためには、政府が毅然とした外交交渉を行うことのみならず、国民全体に竹島問題への正しい理解を広げるための取組が極めて重要である。
よって、国においては、竹島問題の早期解決と国民にこの問題に対する理解を広げるために「竹島の日」の制定を速やかに行うよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
③「火山防災対策の充実強化を求める意見書」
東日本大震災以降、全国において地震が頻発し、火山活動も各地で活発化しており、長期的な観測・監視が必要とされている。
気象庁は、火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山とされた47火山について、24時間体制で常時観測・監視を続けており、異常がある場合は噴火警報・予報を発表することとしている。
今般の御嶽山の噴火については、剣ヶ峰山頂付近を震源とする火山性地震が一時的に増加していたが、これが噴火の前兆現象とは判断されず、火口付近への立入規制や登山者等への情報伝達がされないまま、多くの犠牲者が出たところである。
火山噴火の予知は、過去の噴火で観測されたデータに頼る部分が大きく、特に今回のような水蒸気爆発を予知するのは非常に難しいとされているが、このような惨事を繰り返さないためにも対策の強化が急務である。
よって、国においては、火山防災対策の充実強化のため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 常時観測地点の地震計等観測機器の整備・増設を行い、監視体制の強化を図ること
2 県や市町村への情報伝達方法について、迅速かつ適切に対応できるよう見直しを図ること
3 平常時はもとより、緊急時における住民及び登山者への情報伝達体制の強化を図ること
4 登山計画書を提出しないまま登山をする入山者数を把握するためのセンサー等の設置を増強すること
5 県や市町村による避難計画の策定や見直しに当たっては、実効性のある計画となるよう十分な支援を行うこと
6 県や市町村が行う避難体制の整備等に対し財政面、技術面における支援を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する