8.荒川水循環センターについて(下水道事業管理者)

Q 菅原文仁議員(刷新の会)

 私の地元には、170万県民の下水を処理する荒川水循環センターがあります。この水循環センターには、大まかに3つの大きな課題があると考えております。
1つは、地元町会からも要望が上がっている上部公園へのアクセス道の設置です。周囲が低地であるため、水害時の緊急避難場所、また防災拠点として、ぜひ県からの積極的な取り組みについて、アクセス道の設置を実現していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
2つ目は、水処理施設の耐震化であります。平成25年度予算案に、8号の耐震補強設計業務を書き込んでいただいております。ありがとうございます。しかし、中には既に40年が経過している施設などもあります。耐震補強事業をいち早く進めていただきたい、こう考えておりますが、いかがでしょうか。
3つ目は、仮置きしている放射性物質を含む焼却灰の処理についてであります。敷地内に現在ある灰は、平成25年2月24日現在で4,349トンとなっております。周辺住民の不安を解消するように、一刻も早い焼却灰の早期処分に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

A 加藤孝夫 下水道事業管理者

 まず、「上部公園へのアクセス道路の設置について」でございます。
荒川水循環センターの水処理施設の上部空間は、戸田市が管理する公園として、一部がオープンしております。
県ではこの開設に合わせ、公園利用者用も兼ねた管理用のアクセス道路を整備したところです。
この公園の今後の全面オープンに合わせ、戸田市からも新たな車道用と歩行者用のアクセス道路の設置について、協議が来ております。
下水道事業で設置できる車道用アクセス道路は、管理用としての1箇所となっているため、下水道事業で新たにその道路を設置することは、困難と考えております。
しかしながら、上部公園への新たなアクセス道路により利便性が向上するという面もございます。
そこで、県としては下水道事業に支障のない範囲で、道路整備に必要な処理場用地の使用など、できることは協力していきたいと考えております。
今後とも歩行者用の道路の設置も含め、戸田市と協議をしてまいります。
次に、「水処理施設の耐震化について」でございます。
県では全ての水循環センターで、大地震にも耐えられる水処理施設を、1系列以上確保することとしております。
荒川水循環センターにおいては、平成25年度の7号水処理施設の完成をもって、この目標が達成されます。
その後、8号水処理施設など他の系列についても順次耐震補強工事を実施してまいります。
次に、「焼却灰の処理について」でございます。
焼却灰については、受け入れ先の見つからないものは丈夫な袋に詰め、やむをえず水循環センター内に仮置きしております。
このうち、放射性物質濃度が比較的高いものは建物の中に入れるなど、飛散流出しないよう、しっかりと保管しております。
焼却灰の一部は、平成24年2月から県外の処分場において、埋め立て処分を開始しました。
引き続き処分場に搬出するとともに、新たな処分先など処分の拡大に向け、積極的に取り組んでまいります。